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ゴルバチョフ氏、インドネシアで立候補。外国のキラキラネームは他国の偉人 [ニュース]

今日気になったニュース。

ミハイル・ゴルバチョフ」氏がインドネシア議会の総選挙に立候補したそうです。

といっても、ソ連最後の書記長ではありません。
ミハイル・ゴルバチョフ・ドム(Mikhail Gorbachev Dom)氏、32歳。
両親に名付けられた本名だそうです。

日本でも、いわゆるキラキラネームが流行っています。
それでも外国の偉人の名前を子供につけるのはあまり聞きませんよね?

海外ではよくあることのようなので、それについて少し調べてみました。
また、これを機にソ連のゴルバチョフ書記長についても紹介してみようと思います。


●インドネシア議会選候補者のミハイル・ゴルバチョフ氏

2019年4月のインドネシア議会総選挙に立候補しているのは、
ミハイル・ゴルバチョフ・ドムさんです。

このように名付けられた経緯として、ご本人のお話では

「両親は生まれてくる子は絶対に女児だと思い込み、男児の名前は考えていなかった。私が生まれて大慌てした」

としており、父親が1週間悩んだ末に新聞で見たゴルバチョフ書記長の名前を「かっこいい」と思い、名付けたそうです。

日本人の感覚だとちょっと適当な気もしてしまいますが・・・。

実際、ドム氏本人も若い頃は自分の名前に悩んだこともあるそうで、愛称のゴルバと呼ばれるほうが良いそうです。

日本でも、これまでは聞き慣れなうような名前(いわゆるキラキラネーム)が流行っていると言われていますが、外国の偉人の名前を子供につけるのはあまり聞きません。

しかし、海外ではよくあることなのかもしれません。


●ペルー市長選で「ヒトラー」vs「レーニン」

実は去年にも、ペルーの市長選で「ヒトラー」という名の方が立候補。
さらにそれに対して「ウラジーミル・レーニン」という方が「ヒトラー」氏立候補取り消しの申請を行うという珍事がありました。

結局「ヒトラー」氏は立候補を認められましたが、
やはり自分の名前はあまり気に入っていないようです。

ヒトラー・アルバ・サンチェスさん(37歳)は「アルバ」と呼ばれることを好み、名付けた父親は「一般常識に欠けていた」と認めています。

ヒトラーと名付けてしまったのは良くなかったかもしれませんが、当時ペルーで外国の名前をつけるのが流行したことは事実だそうです。


●新種の蜂に「イチロー」

また、子供の名前ではないですが、
新種の蜂を発見した研究者がその学名にイチロー選手の名前を使ったというニュースもありました。

その研究者とは、カナダの研究所の昆虫学者ホセ・フェルナンデス・トリアナ氏で、イチロー選手のファンなのだそうです。

彼が発見した蜂は、「Diolcogaster ichiroi」と命名されています。

日本人としては、自国のスターが認められて、新種の学名に使われているというのは嬉しいですね。
(ちょっと違和感もありますが・・・(笑)



●旧ソ連の指導者ミハイル・ゴルバチョフ氏について

ゴルバチョフ書記長といえば現代世界史で一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

ソ連崩壊(1991年12月25日)を知る方々には説明不要だと思いますが、
ソ連最後の書記長にして大統領で、現在も88歳でご存命です。
2008年にはロシアで新政党を結成するなど、政治活動を続けています。


私としては、ゴルバチョフ氏は国際的な立場の違いで評価が分かれるということを体現するとても良い例の方だと考えています。

というのも、ゴルバチョフ氏はロシアではソ連を崩壊させ、国力を低下させた張本人として良く思わない人も多いそうです。

しかし、欧米諸国では冷戦を終結させた偉大な人物として絶大な人気を誇ります。

その証拠に、(冷戦時の米国から見て)元敵国の元首とは思えない経歴があります。

・1990年、ノーベル平和賞受賞

・2004年、アメリカのグラミー賞を受賞
 (子供向けアルバムのナレーションで)
 
・2007年、フランスのルイヴィトンの広告に出演

・2008年、アメリカ大統領自由勲章を受章
 (アメリカの最高位勲章)
 
若い方にはソ連の最高指導者というとピンと来ないかもしれませんが、
日本でも人気があり、テレビにも何度も出演しています。

例えば2010年には「世界一受けたい授業」や「SMAP×SMAP」のビストロSMAPに出演しました。



インドネシアのミハイル・ゴルバチョフ・ドムさんも、覚えやすい名前なので政界では強みになると話しているそうです。

しかし、ドムさんが生まれたのは1986年。
今でこそゴルバチョフ書記長の名前は世界的にほぼ好意的に捉えられていますが、当時はまだソ連も存在していて、将来ゴルバチョフ書記長の評価がどうなるかわからないのに、子供の名前につけたご両親はすごい勇気のように感じます。

実際にはその後、ゴルバチョフ氏はノーベル平和賞を受賞するなど、功績を認められました。

もしかしたら、ドムさんのご両親は当時からゴルバチョフ氏の人間性を見抜き、偉大な人物として歴史に名を残すと確信していたのでしょうか??

だとしたらすごい先見の明ですね!


メキシコ、サン・ミゲル・デ・アジェンデ
catedral-sanmiguel.jpg



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コメント 6

TaekoLovesParis

同姓同名の人、結構、いるんですね。
ゴルバチョフは、私は偉大な人かと思ってましたが、ロシア国内では違う評価があるんですね。

by TaekoLovesParis (2019-04-13 17:49) 

Edy

TaekoLovesParisさん
コメントありがとうございます!
世界的には冷戦終結の立役者として有名ですが、ロシア国内の評価が低いのは、やはりソ連崩壊の際にロシアの人々が大変苦労したのが大きいのではないかと思います。もちろん崩壊前のソ連には様々な問題がありましたが、仮にもアメリカと肩を並べる超大国でした。それが崩壊により一気に国際的な地位を失い、国民も商品不足でパンを買うのに一日並ばなければならないような状況もあったそうです。そんな経験がゴルバチョフ氏のイメージに直結してしまうのかもしれません。
by Edy (2019-04-13 19:09) 

リス太郎

世界各国の名前の付け方の謎、私が研究者ならテーマにします。
by リス太郎 (2019-04-13 19:34) 

johncomeback

キラキラネームは親のエゴで、
子供はイジメのきっかけになる等迷惑千万だと思います。
by johncomeback (2019-04-13 20:46) 

Edy

リス太郎さん
コメントありがとうございます!
確かに、名前の付け方には各国の特徴、いわゆる「国民性」というのが現れそうで面白そうですね。

johncomebackさん
コメントありがとうございます!
その通りですね…。記事のインドネシアの方は、今は受け入れられているようですがそうなるのにも時間が必要だったのだと思います。日本でも、最近キラキラネームを改名した方がニュースになっていましたね。
by Edy (2019-04-13 22:34) 

coco030705

こんばんは。
こういう、外国の政治家の名前をそのまま子供につけてしまう親がいるなんて、すごいことですね。面白い記事をありがとうございました。
by coco030705 (2019-04-15 22:41) 

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